〈令和4年12月13日:寄稿〉
「うちの会社に、労基署から是正勧告が出されました。助けてもらえませんか?」
是正勧告とは
労働基準監督署が企業への立ち入り調査の結果、法令違反があると判断した場合にその法令違反に対しての是正を企業に求める「行政指導」のことです。
「行政処分」ではなく「行政指導」とはいえ、その指導に従わない場合には当然、処分が下されます。
ところで労働基準監督官は、労働関係法令違反の罪について特別司法警察職員となり、労働基準監督官には、労働基準法に違反する罪については、自ら捜査、逮捕(現行犯逮捕・緊急逮捕・令状逮捕)、逮捕の際の令状によらない差押え・捜査・検証及び令状による差押え・捜査・検証等の権限を持っています。
すなわち、゛ただの指導〟だと甘く見ていると場合によっては過料だけでなく逮捕され、会社名が公表される場合もあります。
聞いた話では労基署の調査により、30万円の過料を支払った会社もあるとのことです。
そして、本件会社については当事務所と顧問契約を結び、勧告に従い
①36協定を締結届出し、②タイムカードを設置し、③3か月分の未払い残業を従業員に支払うことで是正しました。
本件会社は夜勤のある会社のため、かなり複雑な割増賃金の計算となりましたが、期限内に是正報告書を労基署に提出して事なきを得ました。
本件は無事に終わりましたが対処方法によっては、方法を誤ると上記のとおり、大変なこととなります。もし是正勧告がされた場合には当事務所へご依頼を!
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